その症状は歯周病の可能性があります
歯周病というと、かつては重度の症状が歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました。高齢者がかかるお口の病気というイメージが強いかもしれませんが、軽度の歯周炎から重度の歯槽膿漏まで含む「歯周病」は、日本人の国民病といわれるほど感染者が多いと考えられ、現在では成人の5人に4人が歯周病であるかその予備軍とされています。つまり、あなたも歯周病にかかっているかもしれないのです。
神奈川県海老名駅西口直結、ららぽーと前の歯医者「海老名むらやま歯科」では、軽度から重度まで歯周病の治療を手がけています。大切な歯を失ってしまうことのないよう、気になる症状があれば、早めに当院へご相談ください。
歯周病はどんな病気?
歯周病の症状は、初めこそ歯ぐきに炎症が起こる程度ですが、自覚症状がないままに徐々に進行してゆき、最終的には顎の骨(歯槽骨=しそうこつ)が溶かされ、歯が支えきれず抜け落ちてしまうことがあるのです。実際、日本人が歯を失う原因を調査したところ、虫歯を抑えて歯周病が第一位というデータがあります。
歯周病はお口以外にも影響を与えます
近年の研究から、歯周病菌が潜むプラークは、お口の中だけでトラブルを引き起こすのではなく、全身へ侵入してさまざまな深刻なトラブルの原因となっているということがわかってきています。いずれも重症化すると命にかかわるような病気やトラブルですので、歯周病は軽く考えてはいけない病気だということがわかります。
心疾患・脳血管障害 | 肺炎 |
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歯周病菌は心臓周辺で炎症を起こして、動脈硬化や心筋梗塞、心臓病を引き起こします。また、血管内で血栓を作りやすい性質を持ち、これが脳へ到達すると脳血管障害を引き起こします。 | お口の歯周病菌が間違って気管支や肺へ入り込み、そこで炎症を起こして肺炎となることがあります。高齢者の誤嚥性肺炎も歯周病菌のせいだと考えられています。高齢者のデンタルケアが誤嚥性肺炎の発症低下に役立っています。 |
糖尿病 | 早産・低体重児出産 |
糖尿病と歯周病の間には多くの相関があり、どちらか一方を発症していると、もう片方も連鎖的に発症したり悪化したりする可能性があるため、注意が促されています。 | 歯周病菌が出すサイトカインという物質が、妊娠中の女性に陣痛によく似た筋肉収縮を引き起こすことがわかっています。そのため、妊娠中の方が歯周病を発症していると、早産や低体重児出産のリスクが高まります。 |
歯周病になりやすい生活習慣
歯周病は免疫力にも左右されるため、生活習慣によって歯周病が進行しやすくなっているケースが少なくありません。次の点に当てはまるなら、自ら歯周病のリスクを高めていると思っていいでしょう。できるだけ早くやめられるように検討しましょう。
喫煙 | ストレス | 噛まない食事 | 間食 |
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タバコに含まれる有害物質がお口の中の粘膜や歯肉から吸収され、免疫力を低下させます。 | 疲労やストレスは、なにより免疫力低下につながります。 | 食事のときに噛まないと、唾液の分泌が少なくなります。お口の自浄作用が損なわれ、細菌繁殖につながります。 | 常に口の中に何か食べ物が入っている状態は、歯周病菌の繁殖やプラークの付着につながります。 |
症状に合わせた治療方法
軽度歯周病 | 中等度歯周病 | 重度歯周病 | |
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症状 | 歯ぐきに軽い炎症がみられます。歯みがき時に出血が見られます。 | 歯ぐきに炎症や変色がひどくなってきています。顎の骨が溶かされ、歯がグラグラしていることも。 | 顎の骨がほとんど溶かされています。歯のグラつき、口臭や膿など自覚症状が出てきます。 |
治療法 |
[ブラッシング指導] プラークをしっかり落とし、食べかすがたまらないようなブラッシング方法を指導します。 |
[ルートプレーニング] 歯周ポケット内部に付着した歯石を除去。最後に歯の表面をツルツルにして再付着を防ぎます。 |
[GTR] 歯石や汚染組織を取り除き、骨の再生を促す処置。メンブレンと呼ばれる特殊な膜を設置し、後日取り除きます。 |
[スケーリング] 専用器具を使用して、歯石を削り落とします。 |
[フラップ手術] 麻酔後に、歯ぐきを切開し、歯周ポケット内部や歯根にこびりついた歯石を取り除きます。 |
[エムドゲイン] GTRが膜を設置するのに対し、こちらはゲルを設置して骨の再生を促す治療法です。 |